1959-1962 Survey
Mosque at Kalu Sarai. Located 400 m northwest of the Begampuri Masjid, in the western part of the village of Kalu Sarai. This mosque is built on a plinth and has a prayer hall seven bays wide and three bays deep. The southern section is now in ruins. Small domes surmount the east-west bays, and the interior bays have a cross-vaulted ceiling. Originally there is thought to have been an arcade to the east from the north-south sides but it no longer exists. There are distinctive stucco designs around the mihrab and on some of the squinches.
カールー=サラーイーのモスクとよぶ。ベーガンプルのモスクの西北方約400メートル,カールー=サラーイー部落の西端にある。附図.G-12
このモスクは,基壇の上に立ち,間口7間・奥行3間の礼拝室をもつ建物であるが,現在では,南の部分が崩壊してしまっている。奥行3間のうちの東西の間には,小さなドームがつらなり,なかの間は,交叉ヴォールトの天井をもっている。元来は,南北両端の間から,東へ廻廊がのびていたと思われるが,現在では,失われてしまっている。ミヒラーブの周辺と,一部のスクィンチにのこる漆喰文様が特徴的である。
東研.Ⅷ-35;ASI.Ⅲ-275
2015-18 Survey
This structure was found surrounded by buildings, but we could not go inside as it has been converted to a residence. The south part of the prayer hall and the north corridor were already collapsed in the 1960s.
[現状]建物の間に残っているが、人家に転用され内部に入ることはできなかった。60年にはすでに礼拝室の南部分と北廊は崩壊した。
[平面]グリッドを基本とするが、中庭を持たないコの字型の平面で、礼拝室は間口7間奥行3間で、東面の南北両端に3間の廊を突出させる。
[外観]高い基壇上をもつモスクで、西面と北面の基壇部に部屋が穿たれる。西面にミフラーブが突出し、基壇部は8角形、礼拝室壁部分で8角形から円形に断面を変化させる塔型がとりつく。中央ミフラーブ前のドームは一段高く、8角形ドラムに頂部飾をまわし、ドーム外観に8条の放射状リブを分節する。
[内観]奥行3間の礼拝室では、東列と西列に外観に姿をあらわすドーム、中央列の5ベイにクロス・ヴォールトをかける。スルタナット期のクロス・ヴォールトはベイを構成するアーチをそのままヴォールト面とすることが多く、連続的な天井となるが、ここではベイを構成する4つのアーチと、クロス・ヴォールトの面を分節し、ベイごとに天井を分割する。ドーム移行部はペンデンティブを用い、M14と似ている。ペンデンティブ曲面で直接円を導く点は、M2の脇礼拝室の倒立三角形平面で8角形を導く事例と異なる。ファサードに2本柱を用い、折れ曲り部分に4本柱を用い、1間毎に4つの持送を配し、軒を張り出し、外観に半球形のドームを並べる。中央ミフラーブ前のドームはひときわ高く、ここだけスクインチ・アーチを用いてドラムとし、架構の多様性に注目できる。1959-62年にはミフラーブ周辺にスタッコ装飾が残存した。
Mission Credit Line : Mission for Indian History and Archaeology, University of Tokyo, in 1959-60 , 1961-62: the Resurvey of the Delhi Monuments, Research and Information Center for Asian Studies, Institute for Advanced Studies on Asia, University of Tokyo in 2015-18.
Map Reference : Grid ref. G-12, Ill. 22.
IOC Reference : M09, Ⅷ-35;
ASI Reference :Ⅲ-275.
Archived IOC Site Record: https://perma.cc/ZXY2-Q6BU.